Audrey Hepburn "Love In The Afternoon"


Audrey Hepburn
オードリーヘップバーン

映画『昼下がりの情事』より

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たぶん、私が今まで見た映画の中でどの映画よりも好きと言えるのが、オードリーヘップバーンとゲイリークーパーが共演した『昼下がりの情事』。

私は今の時代の恋愛映画で、ここまで機知に富んでいて、こんなに洒落た演出の映画を観たことがないです。興味がある方はぜひ御覧になってみてください。その上、キャストも皆びっくりするほどの腕利き揃いなので、見終わった後その映画の上質な出来にきっと感動すると思います。



オードリーヘップバーンのポートレートに私のオリジナル背景を加えた今回の作品は、その映画からインスピレーションを得たものです。
恋の舞台となったパリのホテルリッツの一室でほおづえをつく主人公アリアーヌ(オードリーヘップバーン)。そこに漂うおだやかな空気や表情が醸し出す幸福感。
「やっぱり恋してる人は違う」なんてよく表現しますが、そんな感じを出したいと思い、やわらかなタッチで描いてみました。




少々潤んだような瞳、ピーチ色のほっぺた、陶器のような肌。恋してる女性をスクリーン上だけでなく、写真の中でも演じてるように見えるオードリーヘップバーン。さすが大女優です。

描くと今までにないミルキーな肌になりました。ホルベイン絵の具はやはり発色がすごく良くて満足です。




髪の下地に3色(艶が出る部分)。出来上がりを見たらわからないのですが、こうすることで髪にニュアンスが生まれ、動きや軽やかさが出る気がします。その後は徐々に濃淡で茶色を重ねて髪を仕上げて行く、といった具合です。



空は一見さっと仕上げたようで、実は筆を入れるまでかなり考えました。パリの空ってどんなんだろうってふと思ったんです。
空だけじゃなく自然の色って、場所や季節によって、色合いもコントラストの強さも違います。このことはオーストラリアに住みはじめてからすごく気づきました。ネットで見てみると、パリの空は私の住むパースと違って、真っ青ではなく蒼いみたいです。

今回の絵には、空を含め背景にディーテールが少ないのが特徴です。雲はハードエッジ(白く残したい部分に水を塗らない)という描き方で立体感を出さず抽象的に。ヴァンドーム広場の建物も同様です。あくまでもオードリーヘップバーンを主役に、その柔らかな表情と恋する女性の輝きを引き立てるような背景をと思っていました。




唯一ディーテールを加えようと思っていたのは鉄柵です。
こうすることでホテルリッツらしさが出るのと、やはり映画でもバルコニーがステキで印象に残ったので。

絵の具で鉄柵の模様を描いたあと、まだペイントが濡れてる間にドイツのステッドラー製の黒の水性ペンでラインを描きました。これでさらにディーテールをと思ったわけですが、本当はにじんで欲しかったのに、結局ほとんどにじみませんでした。やはり水彩は毎度予想に反した事が起こるので心臓に良くないです。それとも選んだペンが間違ってたのかな?


The Beauty Of Artの方でも絵について記事にしました。
もしよろしければごらんくださいね。

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